深く沈める。

覚書が事実となる現実に反抗してみるブログです。

睡眠障害持ちによる睡眠の追求と精神疾患への理解についての考察

※この記事は私の自律神経がぶっ壊れているという前提で書かれています。

 

寝入りに数時間かかる(不眠症)と寝言や叫び声(睡眠時随伴症)が一般的でないと知ったので、「じゃぁ今までやってきたアレやコレは普通の人はしていないのでは?」と思いはじめ、とりあえずの覚書として、「そんなの言い訳じゃぁ!」と怒っているかもしれない皆さまへのメッセージとして、記事を書きます。要はこれまでの取り組みと今の考えをまとめました。

 

■情報収集

様々な情報を集めました。枕元に玉ねぎを置くとか(してないけど)。お風呂に入ってリラックスしましょうとか。体を冷やさないようにしましょうとか。頭寒足熱は間違いです頭を温めましょうとか。いや違う頭を冷やしましょうとか。色々読みすぎてよくわからなくなりましたが、今のところ一番有用なのはこの本です。

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押しつけがましくなく、目覚めのポイント、体のメカニズムなどを簡単に、しかもわかりやすく説明してくれています。一項目につき数ページという読みやすさなので、例えば「目覚めが悪い…どうしたら…」と思ったら「目覚めのツボ押し」のページを、「寝間着を買い替えたいんだけどどうしたらいいだろう」と思ったら「パジャマ」の関連項目を読めばいいのです。これを読み、部屋着兼寝間着からパジャマに替え、今まで寒くならないよう厚着していたのを薄着に変えたところ大分よくなりました。肌の関係で素肌に触れる物は基本綿100%なのですが、それも功を奏しているようです。

 

■寝具について

実家にある高級マットレスがなかなかの破壊力だったのでニッセンの在庫処分セールで4cmのものを買い、今まで使っていた煎餅布団の上に敷いています。実家のマットレスまでとはいきませんが、これもなかなかの破壊力です。よく眠れるようになりました(当社比)。

 

■カフェインについて

昼食後~15時以降は次の日が休日ではない限り、基本的にカフェインを絶っています。白湯、ルイボスティー、鳩麦茶、野菜ジュースなどを飲みます。元々カフェインに弱く(夕飯時の緑茶一杯で午前2時くらいまで寝られない)、睡眠薬の効きが悪くなるためです。

 

■「こりゃだめだ!」と思ったらとりあえず起きる

眠れないのは頭が冴えているからです。つまりリラックスできていないということ。大体の本には頭を活性化させるのを防ぐため「テレビはだめ」「リラクゼーション音楽を聴きましょう」などと書かれていますが、これって人それぞれだと思うので基本的に無視します。因みに私が一番安心できるのはガレージロックがメタルコアです。以前にSlipknotを聴きながら寝落ちした実績があります。

私の場合、体がつかれているのに頭が冴えているのは何か「引っかかる点」があるためで、それを引きずったまま布団に入るのは大変によろしくない。それをリラクゼーション音楽で忘れられたらそもそも精神科になど通っていません。

なので、「こりゃだめだ!」と思ったらとりあえず起きます。睡眠薬が入っていない場合はとりあえず洗い物など雑用をします。睡眠薬が入っている場合は体が「眠いモード」に入っていてこけることがあるので布団の中で本を読みます。続き物は延々と読んでしまうので短編集を読みます。しばらくすると頭がふっと冷えた感じがします。これが私の「眠りに入る合図」になります。これがきたらどんだけ他を読みたくても区切りを付けて電気を消します。これで大体寝られます。

 

■体温を測る

情報収集の過程で知ったのですが、人の体は体の中の温度が落ちる時に眠りに落ちるようです。深部体温と呼ばれるらしいんですが、どうもこいつと不眠が関わっているような気がするので最近は「寝れねぇな」と思ったら積極的に体温を測るようにしています。基本的に36.8℃以上あると眠れません。

体温を測定し、36.8℃以上あった場合、手足が冷えていないか、電気カーペットの温度が高すぎないか低すぎないかを確認し、とりあえず手足が冷えていたらソックス等で温めます。次に、電気カーペットの温度を一旦高くして布団を温め、体がゆったりしてきたな、と思ったら温度を下げます。ここで眠れたら戦争は終了ですが、眠れなかったらもう一度体温を測ります。ここで36.6℃程度まで下がっていたら、あと一歩なのでリラックスするために電気をつけて本を読みます。大体ここで戦争は終了します。

 

■まとめ

その他食生活で改善できる点もあると思うのですが、元同居人がいて朝食を食べ(トーストとスープと紅茶だけでしたが)、昼食も食べ(職場の配給)、夕飯で一汁三菜を実行していた時でさえ眠れない時は眠れなかったので、本当にこれは人それぞれだと思います。眠れないのはおかしいことじゃありません。セオリー通りにいくんだったら世の中に精神科も精神病も存在していないんですから。

風邪をひいたら内科にいくように、生理痛がひどくなったら婦人科へいくように、少しでも「おかしいな」と思ったら心療内科や精神科へ行ってもいいと思います。幸い、私には「これはやばい」と思える指標が身内にいたので自分から精神科へ行きました。私みたいな人の方が少ないかもしれないので、周りに「こりゃやばい」と思う人がいたらぜひ通院を進めてあげてください。抵抗があるなら区役所等にある精神衛生関係の窓口でも構いません。無料で相談の乗ってくれます。

 

■おわりに-精神疾患を公にしてから思うこと-

人間はそれぞれ違うようにできているなぁ、と精神疾患心療内科通いを公にしてから感じます。話は逸れますが、伊藤計劃「ハーモニー」ではこうした病気を恐れた研究者たちによって、「画一的な」「絶対評価による」「病気も争いもない」「安心で安全な」世界が確立されています。でもそれってすごいつまらない。私たちはそれぞれが違うからこそ新しいものが生み出せるし、色んな世界を観ることができる。

病気や障害もその「違い」の一つだと思っています。なので私は性格が悪い人と話をする時に適当に誤魔化すように、区別はします。差別はしません。「この人はああだからこうしよう」「あの子はこうだからこうした方がお互い気にやまなくていいな」そんな感じです。

でも、それができる人って案外いないことに気づきました。私がこういう状態であることを言うと、みんな開口一番いうのは「大丈夫か?」、もしくは困った顔をするかのどちらかです。大丈夫じゃないんです。困ってるんです。大丈夫じゃないから困っているから定時に上がってるし、こうやって四苦八苦しながら眠りにつく方法やストレスを軽減する方法を模索している。

極端な例ですが、Aさんにはリーダーが適任だけど、資料作りはいまいちだなぁ、みたいなこと、あるじゃないですか。それと同じだと考えてくれればいいのです。例えば、発達障害の一つであるADHDは私が小学生の頃は理解も対処も今一つでした。でも今は理解度も対処の仕方もまるで変わりました。ADHDの方の特徴は色々ありますが、よく挙げられるのは注意散漫、過集中、マルチタスクができないこと。では、こうしたらどうでしょう。注意散漫ならば、一人でいられる部屋を用意する。マルチタスクができず過集中ならばデータ入力等あまり複雑で無い業務を任せれば、彼らは完璧にこなします。

資料作りは苦手だけどリーダー役が適任なAさんがいるように、発達障害の方にも働きやすい仕事があるように、精神障害をもつ方にも働きやすい環境は必ずあると信じています。今は自分で作るしかないけれど。

理解が広まって、確定診断ができるようになって、詐病とか言われなくても済むようになりますように。一つでもそういった要因をもつ方のトリガーを引くような職場環境、家庭環境がなくなり、相談窓口や病院が増えますように。

私は願っています。