もう10月ですって。
お久しぶりです。仕事を始めたら全然書くことがない。毎日を生きるのに必死だったんですけど、はてなさんから「そろそろブログかけやこの野郎」というメールが来たので書いています。面倒くささの極み。
さて、遅くなりましたが、先日開催されました文学フリマ大阪4、ご来場いただきありがとうございました。
既刊・新刊合計で20冊程度出ました。創作文芸では過去最高記録となりました。妥協しないこと、継続していくことの重要さを体感できた貴重なイベントととなりました。
お手にとっていただいた方、お買い上げ下さった方、ありがとうございます。これからも精進していきたく思います。
尚、新刊につきましては通販を開始しておりますので、下記URLからお申し込みください。
さて、次回イベントは11月6日に神戸で開催される「そうさく畑FINAL」です。
新刊が間に合えば頒布させて頂きますが、間に合わなければ折本だけでも出したいと思ってます。
よろしくお願いいたします。
文学フリマ大阪4 出展情報(2016.9.18・日)
※イベント当日まではこの記事が一番上にきます。ご了承ください。
※2016.8.26 最終更新
鬱日記まとめ「関西荒野心中未遂」が入稿ミスってなかったら出る予定です。
とりあえず脱稿はしたんで出るには出ます。
【会場】堺市産業振興センター イベントホール(大阪府堺市)
【日時】平成28年9月18日(日)11~17時(予定)
※開催要項の詳細は、公式サイトをご覧ください。
【スペースNo.】E-23
【サークル名】GARBS.
【新刊】
関西荒野心中未遂
(A5判・オンデマンド製本・表紙フルカラー・本文100P・頒布予定価格500円)
去年8月からのブログ記事・SNSへの投稿・手記などをまとめました。
巻末に、タイトルの由来にもなっている連歌「関西荒野心中未遂」を附録として収録しています。
※既刊持込みあります(創作文芸誌のみ)。
詳細はウェブサイトのオフライン情報をご覧ください。
「THE CULT」のみ残部僅少です(11月のそうさく畑FINALにて再版予定)。
※今回は、袋小路みち子さんとの共同出展になります。
こちらは映画評論とポストカードを頒布される予定です。
会計などでご迷惑をおかけすることがあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。
【既刊持込み】
「THE CULT」残1部
「Fetishism」残8部
「ヒストリア1」残1部
「ヒストリア2」残3部
「ヒストリア3」残3部
「処刑場 ExtraEdition.」残9部
「とりかご」残2部
「深く沈める」在庫◎
SHOAHとBENTとナチス・ドイツ(抄録)
※歴史音痴による佐々木蔵ノ介さん主演舞台「BENT」の雑感です。ナチス軍メインです。劇の感想はあまりありません。
※ご意見、修正点などありましたら、メールフォームかコメント欄からお願いします。
先月、BENTの大阪公演があったので観に行ってきた。昨年、戦後70周年として再上映、及びDVDの復刻が成されたクロード・ランズマン監督の「SHOAH」一部と三部を観ているので、それも踏まえた雑感を書き留めておく。
承前
・強制収容所に収容されていたのはユダヤ人だけではない。
wikipediaの「ナチ強制収容所のバッチ」を引けば簡単に分かることだが、強制収容所に収容されていたのはユダヤ人だけではない。これは、大塚英志×森美夏の「木島日記」に収録されている「若水の話」を読んでも知ることができる。有名なところでは、BENTやSHOAHの題材となったユダヤ人の黄色い星、同性愛者を示すピンクの三角、そして木島日記に出てきたジプシー(ロマ)を示す茶色の三角である。他、犯罪者等も分類分けがされており、詳細を見るとかなり細かいことがわかる。(前述リンク:強制収容所のバッチを参照のこと)
・強制収容所と絶滅収容所は区別される
SHOAHはダッハウ強制収容所、並びに多くのナチスによるユダヤ人抑圧を題材とした作品に見られるアウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所、ナチス史上最悪の施設と言われたトレブリンカ強制収容所等数多くの施設を題材にしているのに対し、BENTはダッハウ強制収容所における同性愛者の強制労働のみを題材にしている。
ここで気を付けなければならないのは、前述の通り、強制収容所と絶滅収容所は歴史学的に区別されているという点である。
BENTの舞台となったダッハウ強制収容所は強制収容所に、アウシュビッツ=ビルケナウ強制収容所、トレブリンカ強制収容所他4か所は絶滅収容所に指定されている。
アウシュビッツ=ビルケナウ等絶滅収容所認定施設が収容者を”殺すこと”に重きをおきていたのに際し、ダッハウ強制収容所は収容者を”いためつけること”に重きをおいていた。
これを頭においておかないとBENTを見る際は少し誤解をしてしまうかもしれない。(後述参照)
SHOAHについて
・SHOAHとは
「SHOAH」は、1980年代に公開された、クロード・ランズマン監督による10時間程度の映像作品である。私は運よく第一部と第三部を観ることができた。
・特徴―加害者、被害者、傍観者、三つの視点でナチスを見る
この作品で私が特徴的だと思ったのは、今まで観たナチス・ドイツのドキュメンタリーが被害者側からのみ焦点を当てられていたのに対し、こちらは加害者側のインタビューも盛り込まれているという点である。元SSの部隊員が施設の図面を指しながら虐殺の工程を説明するシーンは思わず嗚咽した。
各収容所に収容されたユダヤ人、そしてナチス・ドイツの組織の人間、収容所のすぐそばに住んでいたポーランド人の3つの視点と、各収容所の詳細な図面、映像、研究者の見解を挟みながら、話は進んでいく。
完全なドキュメンタリーではないが、極めて淡々とした作品である。
見ている内に段々と絶滅作戦が頭の中で立体的になっていくのが実に巧妙であったが、一回見ると一週間くらい精神的に死んでしまう。
BENTについて
単刀直入に言えば、「死ななくてもよかったのに愛のために死んだ人の話」であった。そもそも恋愛劇な上に主人公がドイツ人の同性愛者である。なのでナチスによるユダヤ人絶滅作戦なんぞ頭の片隅に畳んでおいておかなければならないのだが、私の場合SHOAHを観ていたのが不味かった。見てない方が楽しめた。
ストーリー自体は非常に面白く、シリアスな場面とコミカルな場面の転換、ナチスによる強制労働を逆手に取り愛を深めていく様など、日本の戯曲ではあまり見ることのない演出がとてもよい作品だった。ただSHOAHを見ているので石を運ぶシーンで笑う観客に(以下略)。
・消えぬモヤっと感
まず主人公:マックスが強制収容所に行きついたのが奇跡である。そして取引で薬やユダヤ人のバッチを手に入れたこと等が折り込まれていたが、個人的には「は??まじで??」となってしまった。歴史音痴なのであり得たのかよくわからないが、とりあえず「まじか…」という感じだ。
そしてこれは、ダッハウ強制収容所に収容されたドイツ人同性愛者の話である。行った先がダッハウであることを念頭におかなければならない。これは結構重要である。
・なぜダッハウ強制収容所であることを念頭におかなければならないか
ダッハウ強制収容所へは20万人が収容され、内4万人余りが収容所内及び関連施設で死亡したとされている。これは実は絶滅収容所に比べると余り大きな人数ではない。
例えば、トレブリンカ強制収容所(絶滅収容所)では、14か月の間に約73万人が虐殺されている。桁が違う。ダッハウの比ではない。
つまり主人公:マックスが行った先は死ぬための施設ではないので、あそこで死ななければ生き延びれた可能性だってあったのだ。なぜ死んだマックス。
・補足:絶滅収容所における虐殺のプロセス
ここではSHOAHで一番衝撃だった、虐殺プロセスを記述する。
1、列車に対象者を詰め込む(とりあえず乗せられるだけ載せる。汽車が動けばそれでいい)
2、列車ごと施設内に送る(よく見られる架線のようなものは本当の架線である。あそこを対象者を積んだ列車が通って行った)
3、対象者を下ろし、選別する。ここで用なしとされれば、即座にガス室送りとなる。
4、ガス室に送られる対象者は、事前に身ごろもを剥がれる。また、髪を切られる。散髪には対象者を安心させる目的もあり、これには収容者の中で理髪の技術をもつ者が充てられた。
5、ガス室に詰め込まれ、ガスを送られる。(ガスの種類は施設によって異なる)この際、体力のある者は綺麗な空気を求めるため上へ上へと上がって行くため、体力のない者はガス中毒ではなく圧迫死が多かったとされる。死体は運ばれ、敷地内に掘られた穴へと投げ込まれ、埋められる。これも、収容者が充てられた。
大したことないけどお知らせ
9月18日文フリ大阪で出す新刊準備のため、一部記事を順次非公開とさせて頂きます。
イベント終了後に再度公開する予定です。
よろしくお願いいたします。